正直なところ、あなたはそう思ったと思います。
例えば中国語や英語など、日本語以外に1ヶ国語をマスターする
だけでも大変なのに、10ヶ国語をマスターしプロ翻訳者、
さらに20ヶ国語以上を学習しているなんて、
あなたには信じていただけないかも知れません。
しかも、私が最初にマスターした外国語である英語の学習を
本格的に始めたのは、30歳になる頃からです。
英語を短期間でマスターしたあと、その後わずか4年で8ヶ国語をマスターしました。
「網野さんは特別。きっと特殊な才能を持っていたのでしょう?」
もしかするとあなたは、そう思ったかも知れません。
そうであったら私も嬉しいのですが(笑)、
全然そうではありませんでした。
・・・それを説明するには、「あのこと」について書かなければなりませんね・・・。
・・・私には語学とは全く別の道を目指していた過去があります。
できれば封印して、もう触れたくない過去です・・・。
でも中国語の上達に深く関係がある話ですので、お話します。
恥ずかしいですが、少々お付き合いください。
実は・・・、
私は大学を卒業してから、
弁護士を目指して司法試験の勉強をしていました。
その頃の司法試験は合格率2%台の超難関です。
毎日、家に引きこもって法律の勉強の日々。
勉強時間が1日10時間を超えることもよくありました。
そして、毎年受験しては、・・・不合格。
丸々1年の努力が、たった数時間の試験で全て判断されてしまう。
そこは全く手加減の無い、冷徹な世界。
不合格となれば、また来年に向けて勉強を始める。
しかしその来年でさえ、例え1日15時間勉強したとしても、
合格の保証は一切ない。
人に会うと、試験の結果がどうだったか聞かれるので、
自然と人目を避けるようになり、外を歩くのも誰にも会わないように
気をつけるのが癖になってしまいました・・・。
そのため、私の20代はアルバイトしか経験がありません。
周囲の同級生が就職・海外転勤・結婚と華々しく活躍しているのを見ては、
焦る気持ちが募るばかり。
早く弁護士になって、素敵な女性になって、日本中を、世界中を駆け回って
活躍したい。
一人でも多く、困っている人の力になりたい。
・・・。
・・・いつになったら合格できるんだろう・・・。
迷いながら努力を続けるけました。
それが報われるかどうかがわからないまま・・・。
道に迷っているかもしれないのに、前に進まなければいけないような感覚です。
この苦しみを、あなたも受験や語学の勉強をしたことがあるのであれば、
実感いただけるかもしれません。
私の場合は、そんな状態が、・・・6年以上も続きました。
社会に飛び出して活躍する、宝物のような20代を、私は家の中でひとり
法律の問題集とともに過ごしたのです。
そして、私はついに、気づきたくない真実、
いや、正確には気づいていたのに目を背けていた現実を
受け入れることになりました。
厳しいかも知れませんが、現実です。
全ての努力は報われるわけではありません。
いくら勉強しても努力しても、届かないものがある。
特に、勉強方法を間違っていたら、
届くどころかゴールは逃げていくばかり。
頑張って頑張って、ゴールとは真逆方向に走っていた・・・、
という現実もあるのです。
そのことに、私は気づきました。
30歳を目前にして、
私は司法試験合格の夢をあきらめました。